理学療法士とはどのような職業なのか?理学療法士について、仕事内容、なり方、キャリアプラン、理学療法について、詳しく解説します。
最も多い勤務先となる。日本理学療法士協会の調査(2016調べ)では、全会員の67%(7万人弱)に至っている。最大のメリットは、リハビリの対象となる疾患が多岐にわたり経験を積みやすい事である。総合病院では、年齢層も広く、交通事故から神経疾患など多様な疾患の経験を積みやすい。個人が経営する診療所(医院・クリニック)では、整形外科での需要が高い傾向となる。
代表的なものに介護老人保健施設(老健)がある。入所、デイケアなどのサービスがあり、高齢者の体力や運動機能の維持を目的にリハビリを行う。一部の特別養護老人ホーム(特養)、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などでは、利用者の健康状態を助けることを、理学療法士を採用している施設もあるが、需要は高くない。
地域包括支援センターでは、地域住民の保険・福祉・医療の向上、虐待防止、介護予防マネジメントを総合的に行っている。地域の保健福祉の窓口業務やケアマネジメントのような仕事もあるが、理学療法士としての見解や意見を求められる。
医療機器メーカーでは、福祉関連の機器の販売や製造業務を行ったりする。稀だが、出版社で医療書籍の執筆や編集を行ったりするなどもある。
教員として活躍する理学療法士では、単なるリハビリだけに止まらず学生の育成・教育に関わるため、肉体労働に加え、精神的な労働が増えることが多い。学生の成績や人間性(品格)の成長のすべてに関わってくるほか、現場で臨まれる知識を学ばせ、挨拶などの接遇やマナーなどについても指導していく。実習先の開拓なども教員ならではの仕事である。国家試験の合格率などでは、単なる学生の学力不足だけでは済まされず、教育制度(学校のシステム)についても評価をうける。
スポーツ選手の回復だが、一流アスリートともなれば特に治療成績についてはシビアである。けがや病気などで、選手生命が脅かされることは、同時に給料がない無収入状態に陥り生活が困窮する。離脱することは、選手などの名誉などにも大きくかかわるため、治療成績やその効果・実績については、最も難しい分野の一つである。
運動発達の援助を行う施設となる。運動機能の回復のほとんどは、一度獲得した後、病気やけがで失われたものを再獲得するの対して、小児の場合ではまだ一度も獲得しきれていないものに対して援助していくため、リハビリの難易度は決して易しくはない。また小児本人もだが、家族に対する指導においても将来に対する不安の大きさは計り知れないほど大きいため、現状だけに止まらない将来的なことも見据えたフォローはとても重要なところである。