理学療法士の試験について

 ここでは理学療法士試験の受験資格や、試験科目、試験に関するスケジュール、合格発表からその後の手続きまで詳細に説明いたします。

理学療法士は国家資格

 理学療法士は国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明されるものとされる国家資格であり、信頼性と専門性を有する資格です。理学療法士として従事するには国家試験を受け、合格することが必須となります。理学療法士の養成校を卒業し、受験資格を得て試験に臨み、合格したのち、理学療法士として働くことができます。

受験資格

 受検資格は、学校教育法(昭和22年法律第26号)第90条第1項の規定により大学に入学することができる者(法第11条第1号の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が学校教育法第90条第2項の規定により当該大学に入学させた者又は法附則第6項の規定により学校教育法第90条第1項の規定により大学に入学することができる者とみなされる者を含む。)であって、文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣が指定した学校又は都道府県知事が指定した理学療法士養成施設において、3年以上理学療法士として必要な知識及び技能を修得したものとなります。

理学療法士の試験科目

試験科目及び試験方法は、筆記試験口述試験及び実技試験に区分されて行います。

筆記試験

試験科目及び試験方法は、筆記試験(マークシート方式)であり、一般問題及び実地問題に区分されて行います。

・一般問題

解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む。)、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び理学療法

となります。

・実地問題

運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び理学療法

となります。


 5択から正解と思われるものを一つ選び、マークシートに記述します。マークシートの記入では、すぐに解答できないもの後回しにしようとして、空白にしなければいけない部分に次の設問の解答を記入し、ずれ込んで解答してしまう受験生がいます。この対策としては、解けない設問においても、必ず何かを選択して埋めること。気になる設問は、設問番号に何かの目印を付けるなどして、後からまた解くようにすることで、マークシートのずれを防ぐようにします。


口述試験及び実技試験

 重度視力障害者に対して、筆記試験の実地問題に代えて次の科目について行います。

運動学・臨床心理学・リハビリテーション医学・臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び理学療法。

となります。

 点字受験者は、実地試験を行わず、次の日に口述試験及び実技試験が行われます。重度視力障害者に対しては、実地問題については行われていません。また、重度視力障害者に対しては、点字、試験問題の読み上げ又はその併用による受験を認めています。弱視者に対しては、弱視用試験による受験を認めています。

試験の合格基準

理学療法士試験の一般試験と実地試験の配点割合は、一般問題を1問1点(160点満点)、実地問題を1問3点(114点満点)とし、次の全てを満たした者を合格とします。


●総得点   165点以上/274点

●実地問題  40点以上/114点

となっています。

試験に関するスケジュール

試験期日、試験地

試験は年1回、2月最終週の日曜日に1日間だけ行われます。

試験会場は、全国をブロック分けし、養成校の所在地に最寄りの試験会場で行います。

北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、香川県、福岡県及び沖縄県の各地で、大学の講堂などを使用して行います。

厚生労働省ホームページ「医政局所管国家試験 試験場(予定)一覧」で確認することができます。

(https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/h25_kaijou.html)

受験手続

受験資格

厚生労働省では以下のように定めています。

1.学校教育法(昭和22年法律第26号)第90条第1項の規定により大学に入学することができる者(法第11条第1号の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が学校教育法第90条第2項の規定により当該大学に入学させた者又は法附則第6項の規定により学校教育法第90条第1項の規定により大学に入学することができる者とみなされる者を含む。)であって、文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣が指定した学校又は都道府県知事が指定した理学療法士養成施設において、3年以上理学療法士として必要な知識及び技能を修得したもの(平成31年3月15日(金曜日)までに修業し、又は卒業する見込みの者を含む。)

2. 外国の理学療法に関する学校若しくは養成施設を卒業し、又は外国で理学療法士の免許に相当する免許を得た者であって、厚生労働大臣が(1)に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認定したもの

3. 法施行の際(昭和40年8月28日)現に文部大臣又は厚生大臣が指定した学校又は施設において、理学療法士となるのに必要な知識及び技能を修業中であって、法施行後に当該学校又は施設を卒業した者

と定めています。

必要書類

受験願書

 理学療法士及び作業療法士法施行規則(昭和40年厚生省令第47号。以下「規則」という。)様式第5号により作成するとともに、受験願書に記載する氏名は、戸籍(中長期在留者については在留カード又は住民票、特別永住者については特別永住者証明書又は住民票、短期在留者については旅券その他の身分を証する書類)に記載されている文字を使用すること。 なお、弱視用試験、点字試験、試験問題の読み上げ又は点字試験と試験問題の読み上げの併用を希望する者は、受験願書の右上に「弱視用試験希望」、「点字試験希望」、「読み上げ希望」又は「点字試験と読み上げ希望」と朱書きで記載すること。

写真

 出願前6月以内に脱帽正面で撮影した縦6センチメ-トル、横4センチメ-トルのもので、その裏面に撮影年月日及び氏名を記載し、厚生労働省又は理学療法士国家試験運営本部事務所若しくは理学療法士国家試験運営臨時事務所において交付する受験写真用台紙に貼り付けた上、同台紙に所定の事項を記入して提出すること。 なお、写真の提出に当たっては、卒業し、若しくは在籍している学校若しくは養成施設又は理学療法士国家試験運営本部事務所若しくは理学療法士国家試験運営臨時事務所において、その写真が受験者本人と相違ない旨の確認を受けること。 ※郵送により本人確認を受ける際は、写真が付してある身分証明書等(コピー不可。個人番号カード不可)及び(ウ)とは別に返信用封筒(郵便番号、宛先及び宛名を記載し、身分証明書等の返送に必要な郵便切手を貼り付け、書留の表示をしたもの)を同封すること。

返信用封筒

縦23.5センチメートル、横12センチメートルのもので、表面に、郵便番号及び宛先を記載し、522円の郵便切手を貼り付け、書留の表示をすること。 修業証明書若しくは修業見込証明書又は卒業証明書若しくは卒業見込証明書 理学療法士国家試験受験資格認定書の写し(理学療法士国家試験運営本部事務所又は理学療法士国家試験運営臨時事務所に当該認定書の原本を提示し、原本照合を受けたもの)

受験に関する書類の受付期間、提出場所等

 受験に関する書類は、平成30年12月14日(金曜日)から平成31年1月4日(金曜日)までに提出すること。

 受験に関する書類を郵送する場合の提出先は、理学療法士国家試験運営本部事務所とする。

 ただし、下記に掲げる理学療法士国家試験運営臨時事務所においては、受験に関する書類を直接持参する場合について、その提出を受け付けることとする。

北海道 ランスタッド・札幌支店

宮城県 ランスタッド・仙台支店

東京都 ランスタッド・試験監督事業部

愛知県 ランスタッド・名古屋支店

大阪府 ランスタッド・難波支店

広島県 ランスタッド・広島支店

香川県 ランスタッド・高松支店

福岡県 ランスタッド・福岡支店

沖縄県 人材派遣センターオキナワ

 受験に関する書類を直接持参する場合の受付時間は、アの期間中毎日(土曜日、日曜日その他の行政機関の休日を除く。)午前9時から午前12時までと午後1時から午後5時までとする。

 受験に関する書類を郵送する場合は、書留郵便をもって送付すること。この場合、平成31年1月4日(金曜日)までの消印のあるものに限り受け付ける。 カ受験に関する書類を受理した後は、受験に関する書類の返還及び受験地の変更は認めない。

受験手数料

 受験手数料は、10,100円とし、受験手数料の額に相当する収入印紙を受験願書に貼ることにより納付すること。この場合、収入印紙は消印しないこと。

 受験に関する書類を受理した後は、受験手数料は返還しない。

受験票の交付

 受験票は、郵送により交付する(平成31年1月下旬発送予定)。なお、平成31年2月11日(月曜日)までに受験票が到着しない場合は、理学療法士国家試験運営本部事務所に問い合わせること。

合格発表、その後の手続き

合格発表、その後の手続き

 試験日より、概ね1か月後に厚生労働省及び各地の理学療法士国家試験運営臨時事務所にその受験地及び受験番号を掲示して発表します。

 合格後は、理学療法士免許申請の手続きを完了させることになります。

必要書類等

①理学療法士免許申請書(申請書に収入印紙9000円を貼り付け)

②診断書(発行から1か月いないのもの)

③個人事項証明(抄本)または全部事項証明(謄本)

(発行日より6ヶ月以内のもの、コピー不可)

④登録済証明書用はがき

以上を準備し、住所地の保健所(一部県については県庁)に提出します。

資格申請案内は、厚生労働省のホームページでも確認できます。

(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/shikakushinsei.html)

試験対策について

 試験対策としては、過去問を取り組んでいくケースが大半ですが、近年の傾向では過去問の知識だけでは解けない問題が多いです。模試やWEBの活用、業者による国家試験対策セミナーなど、便利なツールは増えてきましたが、どちらにせよ既出問題だけに頼った勉強法では得点に結びつきにくいのが現状です。理解力を問われる問題については、一朝一夕の勉強では対応しきれないので、受験日までに合わせた、計画性のある勉強法に取り組むことが合格率を高める最大要因です。


厚生労働省のホームページで試験出題基準が確認できますのでご参考にしていください

〈・平成28年版理学療法士作業療法士国家試験出題基準について〉

(https://www.mhlw.go.jp/)

 対応表により、試験科目が確認できます。内容はすべて養成校で学んだものばかりで、際立って困難なものはありません。ただし、馴染みが薄い小児学、心理学、人間発達学などは理解に時間を要する可能性がありますので苦手ながたは時間をかけてしっかり学びましょう。

理学療法士の資格でできること

 理学療法士は名称独占資格であり、業務独占ではないため、無資格者であっても仕事を行うことは法律上可能です。しかし、無資格でも良いからと言って、専門的な知識も有していない人がリハビリをすることは通常考えられないでしょう。ただ、類似の職種に作業療法士がありますが、こちらも名称独占なので、例えば理学療法士が作業療法を行っても、作業療法士が理学療法を行っても問題はありません。医療行為を行うもの(医療従事者)では、その業務の位置づけ(大なり小なり命に係わる)から、ほとんどが国家資格を有するもので構成されています。患者さんがいなくならない限り、資格者を必要とするニーズがあるため、有効な資格と言えます。 昨今、医療・福祉費が足りないなどと取り上げられ、診療報酬も改定などにより閉鎖している病院もありますが、手に職をつける意味では多くの国家資格の中では、まだまだ優位な立場と言えます。

理学療法士と連携する職種

 理学療法士は活躍の場が数多くあり、主に勤務先として多いのが病院、介護施設、クリニックであり、働く場所によって連携をとる職種も様々といえます。

理学療法士以外の医療資格


医師・歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・薬剤師・登録販売者・看護師・助産師・保健師・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士・義肢装具士 ・放射線技師・臨床検査技師・臨床工学技士・柔道整復師・救急救命士・あん摩マッサージ指圧師



 医療資格はたくさん種類があり職種も様々です。特に上記の医療資格は医療機関に働く際には理学療法士とチームを組むことがある職種といえます。特にリハビリの指示を処方する医師、患者さんの病棟生活の情報の共有をする看護師、同じリハビリ職である作業療法士、言語聴覚士、患者さんの薬剤のことで連携をとる薬剤師、骨や脳の障害では臨床検査技師などは連携が多い職種といえます。このように病院ではたくさんの専門職がいることから患者さんの回復に向けチームで治療・リハビリにあたります。

理学療法士以外の福祉系の職種

社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士


 社会福祉士は一般的に「ソーシャルワーカー」といい身体的・精神的・経済的なハンディキャップのある人から相談を受け、日常生活がスムーズに営めるように支援を行ったり、困っていることを解決できるように支えたりすることが主な仕事となり、多くは病院や介護施設で患者さんとの間に入って理学療法士と連携をとります。介護福祉士でも同様に介護施設や病院で連携をとることが多く、患者さんの日常生活の一部である入浴介助、トイレ動作、食事動作などの場面を細かく知りえており生活に密着した情報共有をすることができます。

  

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