理学療法士になるには

理学療法士になるために、向いている人、資格取得の方法から、一人前の理学療法士になるまでのプロセスを解説します。

理学療法士に向いている人

理学療法士に必要な知識や能力についてご説明致します。

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理学療法士の資格を取得するまで

全国に261(H30現在)あるリハビリの養成校のいずれかに入学する。

3年以上カリキュラム(講義、実技、実習)を学び、専門的な知識と技術を身につける。資格の取得には国家試験の合格が条件となる。その為には国家試験の受験資格が必要となる。

受験資格には、養成校の卒業もしくは卒業見込みが必須となる。以上の流れで国家試験を受験した後、およそ1か月後の合格発表で合格が認められれば、資格証が発行された、はれて理学療法士となる。

  

養成校で学ぶ

養成校のカリキュラムには、一般教養、専門基礎、専門、臨床実習となる。

◇養成校の特色

・実技、技術指導を重んじている

・専門知識に徹底している

・定員数が多くたくさんの友達ができる環境を整えている

・近代的なオシャレなビルの学校

・就職率が高い学校

・国家試験合格率をセールスポイントにしている学校

・講師陣が充実している(本を書いているような著名人)学校

・学生指導に熱い学校

・学費がやすいところ

などがある。どの養成校を選択しても最終的には、必要な専門知識と技術をみにつけることには変わりないため、自分が通うのに、最も納得する理由で選ぶのがよいだろう。

    

養成校の種類

養成校の種類として、大きく6種類に分類される。

・国立4年制大学

北海道大学、群馬大学、京都大学、広島大学など

・公立4年制大学

青森県立保健大学、茨城県立医療大学、大阪府立大学など

・私立4年制大学

東北福祉大学健康科学部、文京学院大学保健医療技術学部、長野保健医療大学保健科学部など

・3年制短期大学

白鳳短期大学、愛知医療学院短期大学、岐阜保健短期大学など

・4年制専門学校

山形医療技術専門学校、マロニエ医療福祉専門学校、玉野総合医療専門学校など

・3年制専門学校

専門学校社会医学技術学院、富士リハビリテーション専門学校、麻生リハビリテーション大学校など

一番の違いは、学費(授業料)となる。国立ほど安くなり、私立ほど高くなる。

    

養成校のカリキュラム

就学期間は、3年制と4年制とに分かれ、各学年で前期と後期とに分けられる。科目によっては、通年科目が存在し、前・後期にまたがって単位を取得する。

例)3年制の養成校
◇1年生

【前期】・倫理学・情報処理・医学英語・心理学・解剖学(通年)・生理学(通年)・リハビリテーション概論 など

◇2年生

【前期】・一般臨床医学・運動療法学・小児期の理学療法・整形外科学(通年)・内科学(通年)・理学療法評価学実習 など

◇3年生

【前期】・OSCE・臨床実習  など

    

養成校のリンク集

日本理学療法士協会ホームページ (養成校一覧)

http://www.japanpt.or.jp/   

国家試験に合格する

合格対策は、効率よい自分にあった勉強法を確立することにつきる。校内模試、業者委託模試などで不合格点なのに、マークシート形式のためなのか、確率5分の1の選択にまだ期待する学生がいる。

厳しいが、無理である。200問近くある出題をヤマ勘だけで正解するなんて到底無理な話である。ただひたすら勉強するのではなく、自分の癖を把握した勉強のスタイルの確立が重要である。

苦手なものは苦手、得意なものは得意、当たり前のことだが、苦手なものはどのくらい時間を要するのか、暗記ですむものと、理解で解くものはどれか仕分けするなどである。試験当日までに、望ましい状態になるための工程表を作ってから、取り組むと精神的にも追い込まれずに集中して勉強しやすい。

試験科目及び試験方法は、筆記試験であり一般問題及び実地問題に区分されて行う。

・一般問題

解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む。)、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び理学療法

・実地問題

運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び理学療法

となる。

一般問題を1問1点(160点満点)、実地問題を1問3点(114点満点)とし、次の全てを満たした者を合格とする。

●総得点   165点以上/274点

●実地問題  40点以上/114点

    

試験スケジュール

例年、2月の最終日曜日に全国一斉に行われ、試験方法は筆記試験(マークシート方式)となる。

試験会場は、北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、香川県、福岡県及び沖縄県となる。ブロックごとに分けられ、養成校の最寄りの試験会場が該当地にあたる。

以下は、厚生労働省より抜粋とする。

◇試験方法

筆記試験

「一般問題及び実地問題に区分して次の科目について行う。ただし、重度視力障害者(視力の良い方の眼の矯正視力が0.03以下若しくは視力の良い方の眼の矯正視力が0.04かつ他方の眼の矯正視力が手動弁以下又は周辺視野角度(I/4視標による。以下同じ。)の総和が左右眼それぞれ80度以下かつ両眼中心視野角度(I/2視標による。以下同じ。)が28度以下若しくは両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が20点以下の者をいう。)に対しては、実地問題については行わない。また、重度視力障害者に対しては、点字、試験問題の読み上げ又はその併用による受験を認める。弱視者(視力の良い方の眼の矯正視力が0.15以下又は周辺視野角度の総和が左右眼それぞれ80度以下かつ両眼中心視野角度が56度以下若しくは両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が40点以下の者をいう。)に対しては、弱視用試験による受験を認める。」

•ア一般問題

解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む。)、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び理学療法

•イ実地問題

運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び理学療法

◇受験資格

1. (1)学校教育法(昭和22年法律第26号)第90条第1項の規定により大学に入学することができる者(法第11条第1号の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が学校教育法第90条第2項の規定により当該大学に入学させた者又は法附則第6項の規定により学校教育法第90条第1項の規定により大学に入学することができる者とみなされる者を含む。)であって、文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣が指定した学校又は都道府県知事が指定した理学療法士養成施設において、3年以上理学療法士として必要な知識及び技能を修得したもの(平成31年3月15日(金曜日)までに修業し、又は卒業する見込みの者を含む。)

2. (2)外国の理学療法に関する学校若しくは養成施設を卒業し、又は外国で理学療法士の免許に相当する免許を得た者であって、厚生労働大臣が(1)に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認定したもの

3. (3)法施行の際(昭和40年8月28日)現に文部大臣又は厚生大臣が指定した学校又は施設において、理学療法士となるのに必要な知識及び技能を修業中であって、法施行後に当該学校又は施設を卒業した者

    

試験科目

厚生労働省のホームページで確認することが出来る。

〈・平成28年版理学療法士作業療法士国家試験出題基準について〉

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000058636.html

対応表により、試験科目が確認できるであろう。内容はすべて養成校で学んだものばかりで、際立って困難なものはない。ただし、馴染みが薄い小児学、心理学、人間発達学などは理解に時間を要する可能性がある。

試験科目及び試験方法は、筆記試験であり一般問題及び実地問題に区分されて行う。

・一般問題

解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む。)、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び理学療法

・実地問題

 運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び理学療法

となる。

理学療法士試験の一般試験と実地試験の配点割合は、

一般問題を1問1点(160点満点)、実地問題を1問3点(114点満点)とし、次の全てを満たした者を合格とする。

●総得点   165点以上/274点

●実地問題  40点以上/114点

就職し現場経験を積む

  

新卒理学療法士が選ぶ職場

一般的なのは病院勤務が多い。設備環境が整っているうえ、いわゆるリハビリ(医療的リハ)が主体なので、理学療法士の職場としては、明確でわかりやすい場所であるからである。

ただし、近年では介護保険施設での理学療法士の需要も増え、以前に比べ待遇面においても安定してきているので、初年度から介護老人保健施設(老健)などからスタートする理学療法士もでてきている。他には訪問リハビリという選択肢もあるが、初年度からの入職は少ない職場といえる。

一つの要因としては、実際に患者(もしくは利用者)宅に訪れてリハビリを行うため、リハビリの内容もだが、本人およびご家族に対する社交性や接遇などの観点からも高い品質を要求されるため、社会人としてのマナーがないと仕事にならないため、多くの場合、数年病院で働いたのちに、訪問リハの世界にくるケースが多い。

病院での勤務の場合、クリニック(もしくは医院)か、総合病院かによって、対象疾患の学び方に差が出ることがある。リハビリのイメージと結びつきやすい整形外科のクリニックでは、当然整形外科疾患が中心となり、脳血管障害などを学ぶ場面は少なくなりがちである。一方総合病院で200床以上の病院ともなれば、入院設備が良好であるため、種々の疾患と関わることができるようになる。

OPE室がある病院も同様に、急性期からのリハビリに携われるため、いろんな学びについて一度は経験しておきたいと思うのであれば、OPE室があり200床クラスの病院がおすすめである。

どの職場で働くかは、今後のご自分の理学療法士としての成長には大きな要因ではあるが、どこで学ぶにしても、学ぶ姿勢やそれをどう活用していくのかが不明瞭では、「知っている」「見たことはある」だけで、「理解している」「再現性が高く繰り返し行える」にはならない。また、勉強できる環境や教育制度があっても、いくら理学療法士が専門職とはいえ技術面だけをさして、学びや勉強だと勘違いしているようでは、大きな成長は難しいだろう。多職種との連携すらとれない人が、患者から信頼を築けるはずもありません。

臨床現場では「先生」と呼ばれることが多い理学療法士ですが、その言葉の意味も分からずに浮かれているようでは、教育制度が優秀でも本当の成長には出会えないだろう。「どうなりたい」「どうしたい」を今一度クリアにすることが、まずは希望する職場をみつける第一歩となるだろう。

  

新たな経験を積むために転職という選択肢も

今までの職場での経験を活かして、急性期病院から回復期専門の病院へ転職したり、訪問看護ステーションに転職をしたりという選択肢がある。

一人前の理学療法士とは

技術面・人格面・人間面から一人前の理学療法士について解説致します。

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まずは3年で一通りの経験を

  

社会人になり、病院・施設・クリニック、リハビリテーション専門病院とどの病院に所属するにしても、一つの節目として3年という期間を節目にすることをオススメしています。   

10年で一人前

自らを研鑽することも大切だが、周囲も含めて適切な行動がとれるようになることが大切であろう。

石の上にも三年という言葉もあるが、自由に職場を変えられる・選択できる今日では、周囲の言葉を聞くことすらなく、辞職、転職してしまうため、経験年数が長いからといっても転職ばかりの履歴書では、一人前には遠いだろう。

それぞれが思う、「一人前」を具体的かつ明確化し、どんな理学療法士になりたいかを描いて、その実現に励んで頂ければ、何かしらの一人前にはたどり着くかもしれません。

  

一生学び続ける

学生の時だけが学びの瞬間ではなく、社会人になってからの方が学ぶことが多くなるかもしれません。また、学びもよりリアリティのある現場に近い、患者さんに近い悩みが増えてくることになるでしょう。特に利用者様のリハビリテーションを提供するにあたり、うまくいかなかったり、壁にぶつかったりすることが多々でてくると思います。それは、学びの中でステージが上がっても、ステージごとで新しい学びを自主的にみつけ、深めていくことになります。

  

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